よく耳にする「第二新卒(だいにしんそつ)」という言葉。ですが「第二新卒ってどういう意味?」「なぜ歓迎されているの?」と思っている方もいるのではないでしょうか?
この記事では
- 第二新卒の定義、何年目までか、といった基本的な内容
- 企業が第二新卒を求める理由
- 第二新卒の転職理由や転職活動期間
- 第二新卒の弱点やカバー方法
などを解説します。
第二新卒者が重視されている理由や面接の際のポイントを知ることで、転職活動をスムーズに行うことができます。転職を考えている第二新卒の方は、ぜひ参考にしてみてください。
第二新卒とは? いつまで?
転職サイトの求人情報などで見掛けることが多い「第二新卒」。どのような意味があるかご存じですか?
まずは、第二新卒の定義や需要についてご紹介します。
第二新卒の定義
実は、第二新卒という言葉に法的なものなどハッキリとした定義はありません。一般的には「新卒で入社してから3年以内のビジネスパーソン」を指すことが多いようです。新卒で入社した会社を1~3年で退職し、新しい仕事を探している人が該当します。
4年制大学卒業から考えた場合、年齢でいうと25~26歳ぐらいまでになりますが、第二新卒を募集する企業によっても定義が異なるため一概には言えません。
しかし多くの解釈に共通するのは、「短期間でも社会に出た経験がある」という点です。社会人経験のない、いわゆる「新卒」と、前職での経験を生かすことができる「社会人」との中間として扱われています。
第二新卒の需要の高さ
第二新卒と呼ばれる期間は、転職を考えている人にとって絶好のタイミングです。なぜなら第二新卒は転職市場において高い需要があるからです。
第二新卒の需要が高い理由は、企業から
- 社会人経験があることでビジネスマナーの基本が身に付いている
- 年間を通じていつでも募集・採用できる
- 新卒と同等のポテンシャルがある
と考えられているからです。
第二新卒はすでに新卒社員として社会人経験を積んでおり、基本的なビジネスマナーが備わっています。企業としてはビジネスマナー教育を省略してすぐに実務に入れるため、即戦力に近い存在として魅力的に映ります。
また新卒の採用は時期が決まっていますが、第二新卒はいつでも企業から募集・採用することが可能です。学校を卒業してから1~3年程度の人材であり、新卒と比較しても遜色ないポテンシャル(社会経験が浅い分柔軟性があり、企業風土になじみやすく育てやすい。能力の伸びしろも大きい)を持っていることも需要の高さに結び付いています。
「ビジネスマナーの基礎を備えたポテンシャルの高い人材を通年で採用できる」という点が、企業にとっての需要が高くなっている要因の一つです。
第二新卒の積極採用は2030年まで続く!?
ではなぜ、第二新卒が求められているのでしょうか。
その要因は、新卒採用に関連しています。景気の回復と共に新卒採用は激化しており、より優秀な学生を採用しようとするあまり、予定人数を採りきれない企業も多くなっているからです。
第二新卒に企業が求めているものとは?
では、企業は第二新卒の何に期待しているのでしょうか。
冒頭でも説明したように、第二新卒は新卒と社会人の中間的存在。そのため企業は「基本的なビジネスマナーは身に付けているため、新卒よりも育成が楽(手間や費用が少なくて済む)」「社会経験が少ない分、柔軟で適応力が高い」「社風になじみやすい」といったメリットがあると考えています。
また、第二新卒の採用基準を調査すると、「熱意・ポテンシャル」、「入社意欲の高さ」など、人物面を重視する回答が上位を占めています。経験やスキル重視である転職市場も、第二新卒は採用基準のハードルが低いことも多いのです。
つまり、特別な経験やスキルがなくても、未経験の業種・職種へのキャリアチェンジができたり、新卒では入社が難しかった業界や企業にもチャレンジできたりする絶好のチャンス。第二新卒の間に転職を実現させるのは、非常に有利な場合も多いのかもしれません!
転職における第二新卒の弱点は?
それは、新卒で入社した会社を短期間で辞めてしまうこと。企業は「新卒に次ぐ世代が欲しい」と考えている一方で、「またすぐ辞めてしまうのでは?」という不安も抱えています。
そのような不安を払しょくさせるには、あなた自身が弱点を克服しようとすることが大切です。短期間で辞めることになった理由や自分の弱み、失敗した原因を追究します。どのように改善し、成長していきたいかという目的意識を持ちましょう。
もし、それらを採用担当者にしっかり伝えることができれば、とても魅力的な転職希望者となるはずです。
また、言葉遣いや振る舞いなど、社会人として当たり前のことは身に付いていると考えられています。第二新卒らしいフレッシュさや素直さは武器になりますが、最低限のマナーは守ることができているか、普段からチェックしておきましょう。