会社が退職時に必要な書類を発行してくれない時の対処法

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近年、様々な理由で退職する人が増えています。
退職代行サービスも浸透し、退職を言い出しづらい人でも気軽に退職出来るようになりました。

退職する際、必要となる書類がいくつかあります。
今回はその書類について、不要となる場合と必要なのに会社が発行してくれない場合の対処法について解説していきます。

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離職票

離職票は退職者が失業給付を受給するためにハローワークに提出する書類となります。
雇用保険に加入している労働者が退職時に発行希望を伝えると貰える書類ですが、退職者にとって不要な場合もあります。
離職票は一般的に退職日から数えて2週間程で郵送されてきます。

不要な時

雇用保険に入っていない場合、再就職が決まっている場合、または失業給付の要件に満たない場合、失業給付金の支給がないため基本的には不要となります。失業給付の受給条件は以下になります。
①基本→退職日までの2年間で、11日以上雇用保険に入っていた月が12ヶ月以上ある事。
②特例→解雇等、会社都合で退職した特定受給資格者と病気、ケガ、親族の介護、雇止め等で退職を余儀なくされた特定理由退職者の場合は退職日までの1年間で11日以上雇用保険に入っていた月が6ヶ月以上ある事。

届かない場合はハローワークへ

会社に発行の希望を伝えているのに、退職日から2週間経っても離職票が届かず、会社に連絡しても発行されない場合は自宅近くのハローワークに行き、 「会社に離職票が欲しいと伝えたのに退職日から2週間経っても離職票が送られて来ないので対処して欲しい」 と伝えましょう。ハローワークから会社に発行の請求をしてもらえます。

健康保険資格喪失証明書

社会保険に加入している労働者が退職時に発行の希望を伝えると貰える書類です。
基本的に社会保険に加入していれば必要となります。
退職後、新しい保険に加入する際に必要な書類となります。
この書類は医療保険に二重加入しないための役割があります。
今まで保険に二重加入していた方は資格喪失日と共に資格取得日が記載してある書類が必要になりますので事前に会社に希望を出しておきましょう。
健康保険資格喪失証明書は一般的に退職日から数えて2週間程で郵送されてきます。

届かない場合は年金事務所か市区町村役場へ

発行希望を出しても会社が健康保険資格喪失証明書を発行しない場合は基本的にはお住いの市区町村役場に相談する形となります。
各市区町村役場で手続きが微妙に異なる為、お住いの市区町村役場に連絡し、 「会社を退職し、発行希望を出したのに健康保険資格喪失証明書を送ってくれないので対処して欲しい」 と伝えましょう。

なお、この手続きの前に病院に行く必要がある場合には一度医療費を全額払い、領収書を出してもらうと良いです。
他の健康保険に移った後に医療費を返してもらう事ができます。
ただし、病院によっては後で医療費の返金が出来ない事があるので窓口で確認しましょう。

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源泉徴収票

源泉徴収票は会社に発行する義務があるため、退職時に発行希望を出さなくても発行されるべき書類です。
1年間(1月1日~12月31日)に支払った給与額や徴収した所得税の金額を示す書類で、12月末に行われる年末調整で必要になります。
また、転職後にその年の所得税を正しく計算するために、前の会社から受け取った源泉徴収票の提出が必要になります。
源泉徴収票は一般的に最終給与支払日から数えて1ヶ月以内で会社から郵送されてきます。

届かない場合は税務署へ

最終給与支払日から数えて1ヶ月経っても会社が源泉徴収票を送らず、会社に連絡をしても送ろうとしない場合には自宅近くの税務署にて 「源泉徴収票不交付の届出書を出したい」 と伝えましょう。

雇用保険被保険者証

雇用保険に加入している方で、会社へ雇用保険被保険者証を預けていれば返却希望を出さなくても基本的に返却されるべきです。退職まで会社に預けている場合もありますが、既に返却されている場合もあります。
雇用保険に加入していることを証明する書類で、転職先に提出を求められます。
まだ転職先が決まっていない場合も、雇用保険の失業給付金を受け取る際必要になります。
最初に就職した会社によって作成されるので、転職経験のある人以外は基本的には見る機会がありません。
雇用保険被保険者証は一般的に退職日から数えて2週間程で会社から郵送されてきます。

届かない場合はハローワークへ

雇用保険被保険者証が届かない場合、身分証を持ってハローワークに行き、 「雇用保険被保険者証を紛失してしまったので再発行してください」 と伝れば再発行が可能です。
この場合、「会社から返却されない」と伝えるとややこしくなる可能性がありますので素直に再発行を依頼しましょう。

年金手帳

 社会保険に入られている方が、会社へ年金手帳を預けていれば返却希望を出さなくても基本的に返却されなくてはいけません。退職まで会社に預けている場合もありますが、既に返却されている場合もあります。
年金の被保険者である身分を証明する書類です。
社会保険の資格取得時には年金手帳に記載されている基礎年金番号が必要となります。
退職後に次の就職まで1日でも空く場合は国民年金に切り替える必要があり、その手続きでも使います。
年金手帳は一般的に退職日から数えて2週間程で会社から郵送されてきます。

届かない場合は年金事務所へ

年金手帳は自宅近くの年金事務所に身分証を持っていき、 「年金手帳をなくしてしまったので年金手帳を再発行してください」 と伝えれば再発行が可能です。この場合も「会社から返却されない」と伝えるとややこしくなる可能性がありますので素直に再発行を依頼しましょう

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会社が社会保険など脱退手続きしてくれない場合の対処法

本来会社側が行うべき社会保険などの脱退手続きですが、全くその手続きをしてくれない場合があります。その対処法を以下にまとめました。

  • 会社に電話をかけてみる
  • 書面やメールで通知する
  • 労働基準監督署に相談する
  • 弁護士など専門家に相談する

上記の4つの理由について詳しくご紹介します。

会社に電話をかけてみる

社会保険から国民健康保険へ切り替える場合には「健康保険資格喪失証明書」が必要であり、それを提出しなければならないのに、なかなかもらえないことがあります。よくあるのは会社側がうっかり忘れていた場合です。悪意もなく、忙しすぎて忘れてしまうこともあり得るのです。

書面やメールで通知する

なかなか電話では取り合ってもらえない、もしくは脱退手続きをしてほしいという申し出を文書などで残したい場合には、書面やメールで通知する手があります。これなら形にも残りやすく、言い逃れはしにくくなります。

書面やメールだと見逃されてしまうことも考えられますが、形に残しておくことが重要です。書面やメールで通知を行っても反応がない場合には、さらに事を大きくしていくことも必要なのです。

労働基準監督署に相談する

労働基準監督署は、労働関係の法令違反がないかをチェックする公的機関です。雇用保険法などに違反をしている場合には労働基準監督署が勧告を行うこともあります。脱退手続きの中には速やかな手続きを行わないと罰則に問われるものもあるので、この状態を活用することも大切です。

労働基準監督署に相談し、労働基準監督署が調査を行えばたいていの場合は手続きに応じてくれますが、それでもなお応じてくれない場合があります。その場合は最後の手段に打って出ることになるでしょう。

弁護士など専門家に相談する

法律のプロである弁護士などに相談することで手続きをさせることができます。弁護士が動き、法律の観点から迫っていけばさすがに無視はできなくなります。特に裁判などの可能性が出てきた場合、さすがに相手も手続きを始めようとするかもしれません。

それでも動かない場合はさすがに諦めるしかないでしょう。もとより、会社側に働きかけなくても脱退手続きを進めることが可能です。なので、弁護士などの専門家への相談をしても問題ありませんが、そこまで粘る必要もないと言えます。

まとめ

会社から発行されるべき書類について解説していきました。
不要な場合は貰う必要がありませんが、必要な場合に希望を出しても会社が発行しない時には各公共機関に行って対処しましょう。

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